※本記事は長文になります。
ミール展示館の見学も終わり程良い時間となりましたので、これからいよいよ大平洋フェリー「いしかり」の乗船に向かいます。
苫小牧のフェリー乗り場は、ミール展示館からは結構距離があります。
徒歩の場合は1時間以上。
さすがに徒歩で移動するほど酔狂ではありませんので、ここはバスで移動します。
タクシーだと1,000円以上ですが、バスだと市役所前から250円です。
バスには乗客はいません。
貸し切り状態です。
バスに乗る事10分少々で苫小牧フェリーターミナルに到着です。
乗船登録(チェックイン)
苫小牧フェリーターミナルです。
空港の様に大きくはありませんので、内部で迷う事はありません。
到着しましたら、早速乗船手続きをします。
1フロア下(1階)に移動します。
1階の乗船券売り場です。
右側と左側に運航会社毎のカウンターがあります。
右側は、大洗行きの商船三井フェリーです。
左側が今回乗船する大平洋フェリーです。
最初に係の方の体温チェックがあります。
平熱が35℃台の私は問題なくパスしますが、たまに低すぎて心配されることもあります。
本日は最上級客室以外は空きがあります。
平日の閑散期料金期間ですのでこんなものなのでしょうか。
決済に使用したクレジットカードを差し出し、乗船券を発券します。
乗船券を発券して頂いたら、あとは乗船の時間まで待つことになります。
3階には出航案内の電光掲示板があります。
乗船開始前ですので、皆さん椅子に座って待っています。
座ってても特にやる事がありませんので送迎デッキに行きます。
送迎デッキはフェリーターミナル屋上にあります。
送迎デッキです。
誰もいません。
暑くなければ最高です。
こちらがこれから乗船する大平洋フェリーの「いしかり」号です。
デカイです。
実は泊まりのフェリーは今回が初めてです。
最後にフェリーに乗ったのは数年前の新潟⇔佐渡のB929です。
と、思ったら昨年にスイスでフェリーに乗っていました。
送迎デッキの奥には、ポートミュージアムがあります。
折角なので行ってみます。
こちらも誰もいません。
大型模型があります。
模型費用が気になる所です。
フェリーの歴史などについて紹介しています。
各会社のフェリーとも内装が非常に豪華です。
フェリーというのを忘れてしまいそうなくらいです。
フェリーの役割等も展示しています。
なるほど、なるほど。勉強になります。
小学生の夏休みの自由研究にはもってこいです。
時間になりましたので、いよいよ乗船です。
乗船開始と同時に乗客が一気に流れていきます。
ソーシャルディスタンスなどお構いなしです。
数分経ったら誰もいなくなりました。。。
私は皆さんが乗船した後にゆっくり移動します。
だーれもいない連絡通路を進み、案内に従って右に曲がります。
この階段を上がればいよいよ乗船です。
年甲斐もなくワクワクします。
この先が「いしかり」です。
ここから先の通路は稼働式ブリッジのエリアです。
大平洋フェリーのマットが敷いてあります。
いよいよ乗船です。
いしかり号に乗船(パブリックエリア)
入ってビックリ。
いきなり広い中央ロビーが目の前に現れます。
とても船内とは思えません。
写真だけを見せてこれが船内と思う人は一体何人いるのでしょう。
右側はインフォメーションカウンターです。
仙台港での一時上陸を希望する方は後程このカウンターで手続きをします。
写真奥にはコインロッカーもあります。
雑魚寝部屋もありますので、盗難防止のためにもこういった設備があるのは助かります。
新型コロナウィルス感染防止対策の掲示です。
船内のパブリックエリアはマスク着用必須です。
着用率は99%程度です。
1%は所詮人間ですので諦めています。
ソファーが置いてある区画があります。
ソファに座りながら船からの景色を見る事ができます。
写真には写っていませんが、右側にはテレビもあります。
このソファに座って優雅な船旅を満喫できそうです。
コインランドリーもあります。
乗船中は、ずーーーっとフル稼働でした。
洗濯が終わっても取りに来ないで、次の人が使えずに困っていました。
部屋番号を書くとか、洗濯物の一時置き場とかを作っては如何でしょうか?
給湯室もあります。
右側には電子レンジがあります。
奥には熱湯の出る給湯器があります。
船内にはカップラーメンも販売していますので、こちらで熱湯を注いで食べましょう。
個室部屋の方は部屋に電気ポッドがありますが、お湯が沸くのが待ちきれない方はどうぞご利用下さい。
お風呂(大浴場)もあります。
テルマエロマエ風の暖簾です。
これを見て昨年の夏にローマのカラカラ浴場とコロッセオを訪れたのを思い出しました。
まさか世の中がこんな事になるとは思いもよりませんでしたので、行ける時に行っておいて良かったと思います。
女性用の大浴場もあります。
この写真を撮る時に無駄に周囲の視線を気にしてしまいました。
大浴場入り口の前にはマッサージチェアがありますが、新型コロナウィルスの感染防止のため運用中止です。
ゲームセンターも同様です。
こちらはお土産屋さん。
お土産の他に飲み物やお菓子、おつまみも売っています。
富士山や両国国技館の様なビックリするような価格帯ではありません。
フェリーという事を考えれば全然許容範囲ではないでしょうか。
キッズコーナーもあります。
キッズは乗船していましたが、使っている様子はありませんでした。
1つ上のフロアに上がります。
このフロアは主に食事系のフロアになります。
オブジェもあります。
こちら側は軽食コーナー(スタンド「ヨットクラブ」)です。
反対側にはレストラン「サントリーニ」があります。
ピアノがあり、普段ですと演奏がありますが、もれなくこのご時世は中止です。
ピアノ演奏でしたら、なんとか出来そうな気がしますが、人が集まり過ぎるのを警戒しているのでしょうか。
無料のお茶と水とお湯があります。
おしぼりは、スタンドの営業時間しか使えません。
こちらの軽食コーナーも時間限定の営業になります。
軽食コーナーで注文した食事はこちらで頂きます。
今回の客室(特等和室)
今回の私の宿泊する客室です。
この様な廊下を進んでいきます。
揺れに備えて手すりがちゃんとあります。
手すりに乾かすためにタオルを掛けない様に注意書きがありました。
こちらがこれから3日間お世話になるお部屋、特等和室です。
定員上限は3名です。
広さ的に3名ですと部屋の大きさ的にギリギリですので、2名での利用がおススメです。
テレビもあります。
BSと地上波が写りますが、地上波はワンセグとフルセグが切り替わります。
海上にでると高確率でワンセグ品質になります。
綺麗な画質を希望される場合はBSを見て下さい。
鏡とコンセントと小机があります。
部屋の中から入り口方向に向かって撮影しました。
普通のホテルの和室と全く同じです。
この写真を見てフェリーの客室と思う人は何人いるでしょう。
3人分のバスタオルとフェイスタオルと浴衣と歯ブラシがあります。
歯ブラシに付いている歯磨き粉は、2泊分に耐えられる容量ですので心配不要です。
私は、はだけてしまう浴衣は苦手ですので、ハーフパンツを持参しました。
電気ポッドとお茶セットです。
冷蔵庫は空です。
最上段は冷凍庫エリアです。
廊下にはハンガー付きの収納スペースがあります。
こちらは浴室。
ユニットバスです。
天井が若干低い事以外は全く気になりません。
こちらはトイレゾーン。
流すボタンが若干重いです。
トイレは日本人に安心のウォシュレットです。
さすが特等和室。
この部屋でしたら、何不自由することなく非常に快適に過ごせること間違い無しです。
特等和室の窓から見える景色です。
見てお分かりの通り、船の正面の景色です。
正面の景色ですので、夜間航行中は窓を開けない様に注意書きがあります。
どうしても、どうしても、どうしても夜間に開けたい場合は客室の照明は全て消してください。
ただし、結局夜間は何も見えません。
レストラン(サントリーニ)
今回の2泊分の食事は全て船内レストランを利用しました。
レストラン入り口にはマスク着用の案内があります。
ソーシャルディスタンスを保って並び、順番になったらカウンターで注文します。
普段はバイキングですが、このご時世ですので定食形式での提供です。
フェリーという事を考えるとこの料金は非常に良心的です。
アルコールの提供もあります。
私はお酒は飲みませんのでスルーします。
レストラン内部です。
お客さんは少ないです。
こちらが普段でしたらバイキング用の大皿が提供されるエリアです。
折角なので奥の方に行きます。
奥の方は時間帯をずらせばガラガラです。
飛沫防止の観点から対面の場合は席を交互にしています。
守っている人は半分くらいです。
大部屋同士の乗客ならともかく、夫婦等で個室を使用している場合はあまり意味がないでしょう。
個室でマスクをしているなら別ですが、その様にしている方はいるのでしょうか。
ドリンクバーとスープバーです。
食事を注文した方はもれなく利用できます。
オレンジジュースが果汁100%でなかったのが少しだけ残念でした。
まぁ、気にするレベルではありません。
定食形式の食事はこちらのカウンターで受け渡しとなります。
入口のカウンターで注文すると番号札を渡され、食事の用意ができると放送で呼び出しがありますので、呼ばれましたらこちらで番号札を渡して食事を受け取ります。
なお、放送は日本語だけですので外国の方は日本語が分からないと利用にはハードルが高いです。
1日目の夕食です。
洋食を選択しました。
量的には十分ですが、盛り付けるお皿が大きすぎるため、なんだかさみしい感じます。
このためにわざわざ専用のお皿を用意すると余分なコストがかかるため、バイキング用のお皿をそのまま使用していると思われます。
これはしょうがありませんね。
2日目の朝食です。
リーズナブルな価格です。
朝ごはんの大切さをPRしています。
2日目の朝食は、和食です。
2日目の昼食です。
ランチ定食にしました。
3時のおやつに、スタンド「ヨットクラブ」で、パンケーキを注文しました。
2日目の夕食です。
今度は和食を選択しました。
1日目とメニューは同じです。
3日目の朝食です。
2日目の朝食で和食を選択した時にはご飯を大盛り(無料)にするか聞かれましたが、さすがに洋食の場合のパンは大盛りにするかは聞かれませんでした。。。
船からの景色
最後に船からの景色の紹介です。
こちらは苫小牧港の出航時。
梅雨の季節でしたが、天気が良くて景色はバッチリです。
波の穏やかで海風が非常に心地よいです。
やはりフェリー旅は甲板に出れるかが左右されますので、天気は重要です。
甲板は非常に広いです。
唯一残念なのが、甲板には椅子がない事です。
椅子があれば最強でした。。。
出航時は旋回するため、この様な波しぶきを上げます。
落ちたら命はなさそうです。
煙突からはモクモクと煙を吐いています。
この煙突の後ろのエリアは船内の暖気の出口がありますので、モワっとします。
寒い時は暖房代わりになります。
甲板には小型艇がありました。
万が一漂流者等がいたら、こちらを使用するのでしょうか。
こちらの景色は特等和室からの窓の景色です。
睡眠しまして、翌日の早朝4時です。
甲板から日の出を見ようと思い、頑張って早く起きましたが曇りで若干雨も降っており日の出を拝む事はできませんでした。
残念。残念。残念。
仙台港に到着です。
下船してやりたい事が特にありませんので、私は一時下船しませんでしたが、仙台港接岸中に船内の清掃が入ります。
なお、部屋の清掃が入るのは仙台までの乗客の部屋のみです。
名古屋までの乗客の部屋には清掃は入りません。
ですので、部屋のリネン関係はそのまま使います。
同じものを使うのに抵抗のある人は、そもそもフェリー旅には向いていません。
仙台で一時下船しない人が数名いました。
時間になり仙台港を離岸します。
なお一時下船した方は、再乗船締め切り時間までに戻ってこれないと容赦なく出発しますので遅れない様に十分注意しましょう。
また、災害(地震等)が発生し、津波対応等のため緊急出航する事となった場合、乗客を待たずに緊急出航しますので、そうなったら自力で陸地の高台に避難する必要があります。
(一時下船時の書類にその旨が書かれており、了承のサインをしないと一時下船できません)
旋回が完了し、仙台港から出発します。
甲板からは貨物船の作業の様子が見えます。
金属の廃材を搭載中です。
こちらはコンテナ船です。
船からの景色は港の景色に限ります。
海上では360℃海しか見えませんが、港は色々な景色があり、まったく飽きません。
仙台港エリアを出ます。
2日目の午後から夜にかけては天候は雨です。
海も少々荒れており、結構揺れました。
揺れている時に大浴場に入りましたが、浴槽のお湯が大きく揺れており、揺れの大きさが客観的に分かり、なかなか貴重な体験でした。
就寝時も結構な揺れでしたが、目をつぶると飛行機のビジネスクラスやファーストクラスでフルフラットにして就寝している時に上下に揺れている時と似ている感覚だなぁと思った次第です。
ただし、ここは船内ですので同じ揺れ具合でもシートベルト着用のサインは点灯しません。
結構揺れていましたが、気付いたら寝ていました。
翌朝です。波は穏やかです。
雨も止んでいます。本日の名古屋地方は快晴です。
名古屋港までもう少しです。
伊勢湾に入りましたら速度制限がありますので、船の速度を落とします。
名古屋フェリーターミナルに到着前に名港中央大橋をくぐります。
船内放送で通過に先立ち、名港中央大橋の説明があります。
大橋を通過中です。
みなさん写真を撮っています。
私ももれなく撮影します。
名古屋港フェリーターミナルに接岸中です。
海水が茶色で、急に現実に戻った感じがしてしまいます。
名古屋港に到着です。
最後に3日間お世話になった「いしかり号」を撮影してターミナルを後にします。
こちらが名古屋港フェリーターミナルのカウンターです。
雰囲気は苫小牧の勝利です。
名古屋フェリーターミナルからは路線バスに乗って野跡駅まで移動してきました。
フェリーの到着時間に合わせてダイヤが組まれています。
横断歩道を渡ります。
快晴のため、ものすごく暑いです。
横断歩道を渡ると、あおなみ線の野跡駅に到着します。
野跡駅から、あおなみ線に乗って名古屋駅まで移動します。
名古屋駅に到着しましたら、新幹線ホームにあるきしめん屋さんで昼食を頂き、事前購入した割引運賃のこだま号のグリーン車に乗って東京に戻ります。
これにて3日間に渡った北海道フェリー旅は終わりです。
ご覧いただき、ありがとうございました。
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